【イラスト解説】病院 受診するか迷ったら 赤ちゃん、子供、小児科編

受診するか悩んだら(赤ちゃん子供小児科) 受診するか悩んだら(赤ちゃん子供小児科)

急な病気で受診するか迷ったら

赤ちゃん・子供の様子がいつもと違う、病気ではないか?と感じたとき、平日の日中なら、保護者の方もすぐ病院・小児科へ向かうかと思います。しかし、夜間や休日などに異変を感じたときは、小児科医師の診察を受けるかどうか迷いますよね。

 

受診の目安、症状把握のポイント

まずはお子さまの症状をしっかり把握し、 あわてずに落ち着いて対応しましょう。厚生労働省による「保育所における感染症対策ガイドライン(対象年齢はおおよそ乳児から6歳程度)」によると、症状の観察ポイントとしては、次のようなことに気をつけて見るように記載されています。

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)こんな時は注意! 

下記のイラストのように、いつもと違うこんな時は、病気を疑って。子どもからのサインの目安をイラストで分かりやすく解説します。

受診迷ったら 病気目安子供からのSOS

• 親から離れず機嫌が悪い(ぐずる)
• 睡眠中に泣いて目が覚める
• 元気がなく顔色が悪い
• きっかけがないのに吐いた
• 便がゆるい • 普段より食欲がない

 病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)至急受診が必要と考えられる場合

下記イラストのような症状があるときは、至急受診が必要です。

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)発熱がある場合

受診迷う_至急受診が必要 発熱

3か月未満児で38℃以上の発熱がある とき

もしくは

★38℃以上の発熱の有無に関わらず、
・顔色が悪く苦しそうなとき
・小鼻がピクピクして呼吸が速いとき
・意識がはっきりしないとき
・頻回な嘔 おう 吐や下痢があるとき
・不機嫌でぐったりしているとき
・けいれんが起きたとき

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)下痢している場合

受診迷ったら_至急受診が必要 下痢

★元気がなく、ぐったりしているとき
★下痢の他に、機嫌が悪い、食欲がない、 発熱がある、嘔吐する、腹痛があるなどの 諸症状がみられるとき
★脱水症状がみられるとき (補足:以下の症状に注意すること)
・下痢と一緒に嘔吐
・水分が摂れない
・唇や舌が乾いている
・尿が半日以上出ない
・尿の量が少なく、色が濃い
・米のとぎ汁のような白色水様便が出る
・血液や粘液、黒っぽい便が出る
・けいれんを起こす

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)嘔吐している場合

受診迷ったら 至急受診が必要 嘔吐

★嘔吐の回数が多く、顔色が悪いとき
★元気がなく、ぐったりしているとき
★ 血液やコーヒーのかすの様な物を吐いた とき
★嘔吐のほかに、複数回の下痢、血液の混 じった便、発熱、腹痛等の諸症状が見られ るとき
★脱水症状と思われるとき (補足:以下の症状に注意すること)
・下痢と一緒に嘔吐
・水分が摂れない
・唇や舌が乾いている
・尿が半日以上出ない
・尿の量が少なく、色が濃い
・目が落ちくぼんで見える
・皮膚の張りがない
※ 頭を打った後に嘔吐したり、意識がぼん やりしたりしている時は、横向きに寝かせ て救急車を要請し、その場から動かさない。

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)咳がある場合

受診迷ったら 至急受診が必要 咳

★ゼイゼイ音、ヒューヒュー音がして苦しそうなとき
★犬の遠吠えのような咳が出るとき
★発熱し、息づかいが荒くなった とき
★顔色が悪く、ぐったりしているとき
★水分が摂れないとき
★突然咳こみ、呼吸が苦しそうになった とき
※ 突然咳こみ、呼吸困難になったときは 異物誤えんの可能性があります、異物を除去し、救急車を要請します。

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)発しんがある場合

受診迷ったら 至急受診が必要 発しん

★発しんが時間とともに増えたとき
発しんの状況から、以下の感染症の可能性を念頭におき、対応すること
・かぜのような症状を伴う発熱後、一旦熱がやや下がった後に再度発熱し、赤い発しん が全身に広がった(麻しん)
・微熱程度の熱が出た後に、手の平、足の裏、口の中に水疱が出た。(手足口病) ※膝やおしりに発しんが出ることもある
・38℃以上の熱が3~4日続き下がった後、全身に赤い発しんが出た(突発性発しん)
・発熱と同時に発しんが出た(風しん、溶連菌感染症)
・微熱と同時に両頬にりんごのような紅斑が出た(伝染性紅斑)
・水疱状の発しんが出た(水痘) ※発熱やかゆみには個人差がある

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)食物アレルギーによるアナフィラキシーの可能性

受診迷ったら 至急受診が必要 アレルギー

食物摂取後に発しんが出現し、その後、腹痛や嘔吐などの消化器症状や、息苦しさな どの呼吸器症状が出現してきた場合は、食物アレルギーによるアナフィラキシーの可能性があり、至急受診が必要となります。

参照:「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku03.pdf
「保育所におけるアレルギー対応ガイドラインQ&A」 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku04.pdf

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)こんな症状が見られたら、病気、感染症を疑おう

病院 受診するか悩んだら、受診迷ったら、受診の目安

<受診の目安>

【顔色・表情】 ・顔色がいつもと違う ・表情がぼんやりしている ・視線が合わない ・目つきがおかしい ・無表情である

【目】 ・目やにがある ・目が赤い ・まぶたが腫れぼったい ・まぶしがる

【鼻】 ・鼻水がでる ・鼻づまりがある ・小鼻がピクピクしている (鼻翼呼吸)

【口】 ・口唇の色が悪い (紫色(チアノーゼ)) ・口の中が痛い ・舌がいちごの様に赤い

【耳】 ・痛がる ・耳だれがある ・耳をさわる

【のど】 ・痛がる ・赤くなっている ・声がかれている ・咳 せき がでる

【胸】 ・呼吸が苦しそう ・ゼ―ゼ-する ・胸がへこむ

【お腹】 ・張っていてさわると痛がる ・股の付け根が腫れている

【皮膚】 ・赤く腫れている ・湿しんがある ・カサカサしている ・水疱 ほう 、化膿 のう 、出血している ・紫斑がある ・肌色が蒼白である ・虫刺されで赤く腫れている ・打撲のあざがある ・傷がある

【食欲】 ・普段より食欲がない

【睡眠】 ・泣いて目がさめる ・目ざめが悪く機嫌が悪い

【尿】 ・回数、量、色の濃さ、 においがいつもとちがう ・血尿が出る

【便】 ・回数、量、色の濃さ、におい、がいつもとちがう ・下痢、便秘 ・血便が出る ・白色便が出る

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)普段から平熱を把握しておこう 

子ども一人一人の元気な時の『平熱』を知っておく ことが症状の変化に気づくめやすになります。発熱時の体温は、あくまでもめやすであり、個々の平熱に応じて、個別に判断します。 

※参考資料:保育所における感染症対策ガイドライン (2018 年改訂版)厚生労働省

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)重大な病気やけがの可能性もあります

また、消防庁からは、15歳未満の小児でも下記のような症状が見られたら、重大な病気やけがの可能性があるため、ためらわずに救急車を呼ぶように働きかけています。救急車を呼ぶのをためらうのであれば、至急近くの病院で受診なされることをおすすめします。

受診迷ったら 至急救急車をよぶ判断を 目安

【顔】
・くちびるの色が紫色で、呼吸が弱い

【頭】
・頭を痛がって、けいれんがある
・頭を強くぶつけて出血がとまらない、意識がない、けいれんがある

【胸】
・激しい咳やゼーゼー して呼吸が苦しく、顔色が悪い

 【手足】
・手足が硬直している

【お腹】
・激しい下痢や嘔吐で水分が取れず食欲がなく意識がはっきりしない
・激しいおなかの痛みで苦しがり、嘔吐が止まらない
・ウンチに血がまじった

【その他】
・意識の障害:意識がない(返事がない)又はおかしい (もうろうとしている)
・けいれん:けいれんが止まらない 、けいれんが止まっても、意識がもどらない
・飲み込み:変なものを飲み込んで、意識がない
・じんましん:虫に刺されて、全身にじんましんが出て、顔色が悪くなった
・やけど:痛みのひどいやけど 、広範囲のやけど
・事故:交通事故にあった (強い衝撃を受けた)、水におぼれている、高所から転落
生まれて3カ月未満の乳児:乳児の様子がおかしい
◎その他、いつもと違う場合、様子がおかしい場合

参考資料:救急車を上手に使いましょう~救急車 必要なのはどんなとき?~消防庁

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)それでも受診すべきか悩んだら

インターネットでの判定や、病院の医師や看護婦などが相談に乗ってくれる電話相談もあります。

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)Q助(全国救急受診アプリ)助(全国救急受診アプリ)

Web版:http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/filedList9_6/kyukyu_app.html

スマホアプリ版:android  iphone

該当する症状及び症候を画面上で選択していくと、緊急度に応じた必要な対応(「今すぐ救急車を呼びましょう」、「できるだけ早めに医療機関を受診しましょう」「緊急ではありませんが医療機関を受診しましょう」又は「引き続き、注意して様子をみてください」)が表示されます。
その後、医療機関の検索(隣県の情報も閲覧できるように、厚生労働省の「医療情報ネット」にリンク)や、受診手段の検索(一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会の「全国タクシーガイド」にリンク)を行うことができます。#8000がつながらないときなどは、こちらで一度確認してみるのもいいかもしれません。

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)こどもの救急

インターネット:http://kodomo-qq.jp/index.php

夜間や休日などの診療時間外に病院を受診するかどうか、判断の目安を提供しています。対象は生後1カ月~6歳までのお子さんです。このサイトは、厚生労働省研究班/公益社団法人 日本小児科学会により監修されてます。

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)子ども医療電話相談

電話:#8000

小さなお子さんをお持ちの保護者の方が、休日・夜間の急な子どもの病気にどう対処したらよいのか病院の診察を受けたほうがいいのかなど判断に迷った時に、小児科医師・看護師への電話による相談ができるものです。

この事業は全国同一の短縮番号#8000をプッシュすることにより、お住まいの都道府県の相談窓口に転送され、小児科医師・看護師からお子さんの症状に応じた適切な対処の仕方や受診する病院等のアドバイスを受けられます。

電話受付時間は、都道府県によって異なります。たとえば埼玉県なら、赤ちゃんの病気時の電話相談が24時間対応となっています。朝、昼、夜、夜間、早朝にかかわらず、対応可能です。お住いの都道府県の#8000が24時間対応かどうかは、#8000のリンク先でご確認ください。

#8000はどんなときでも、ママが赤ちゃん、乳幼児、子どもの様子が気になるようなら電話してよいかと思います。

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)

病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)最終的には保護者の判断です

症状が軽く、翌日まで様子を見て良いか迷うことも多くありま す。まずは休日急病診療所などで医師の診察を受けて判断して貰 うことも大切です。一方頻度は少ないですが、すぐに重い症状が 出て救急車を頼んで総合病院に行く場合もあります。これらの最 終判断は、保護者ご自身が考えます。普段からの子どもの急病に ついての知識と準備が大切です。

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