【厚生労働省】赤ちゃんが泣き止まないを画像で分かりやすく解説!
厚生労働省が企画・制作したDVDビデオ「赤ちゃんが泣きやまない~泣きへの対処と理解のために~」。YouTubeで公開もされていますが、11分4秒と少し長めの視聴時間です。赤ちゃんが泣いていて対策を探しに検索したのに、サクッと見れないのはツライ!というママパパもいるのではないでしょうか。ここでは動画の内容を画像と文章で解説します。
みんな泣きに困っている
赤ちゃんの泣きに困ったことがあるというご夫婦3組が参上して、エピソードを語ります。
- ミルク(母乳)をあげて、おむつも替えても泣く
- 俺も泣きたいよって言いながら抱いている( ノД`)
- 何で泣いているのか分からない
- 寝るよりも泣いてる時間も長い
- 思っている以上に声が大きい
藤原医師による「赤ちゃんの泣きの特徴」
- 赤ちゃんは泣くのが仕事
- 大事なことはそれでも正常ということ。お母さんが悪いとか、お父さ んが悪いとか、あるいは赤ちゃんが悪いとか、そういったことは無い
- 大事なことは赤ちゃんの泣きの特徴を知っていくということ
赤ちゃんには「泣きのピーク」がある!
研究の結果、赤ちゃんの泣きの特徴には「ピーク」があることがわかってきたそうです。それは、赤ちゃんにどのような関わり方をしても起こることなのだそう。
- 生後 1~2 か月頃に泣きのピークを迎える
- その泣きは何をやっても泣き止まない、激しい泣き
- 1日に合計5時間以上泣くことも
- しかし、それには終わりがあって、生後 5 か 月ぐらいにはだんだん収まってくる
生後5か月ごろには徐々に泣きのピークがおさまってくる! 少し希望の光が見える言葉ですね。このことを知っておくだけでも、泣かれたときに大 分気持ちが楽になりますね(^^)。
赤ちゃんの泣きでイライラしたら注意すること
赤ちゃんをあやしているときに激しく泣かれると、思わずカッとなって激しく前後に揺さぶってしまうということがありませんか?先ほど登場したご夫婦3組に、「赤ちゃんの泣きにイライラしたことは?」という質問をしてみました。
- 自分も寝不足になっているので、イライラ
- 自分に余裕が無いので、イライラ
- イライラして主人に当った
- まわりにう優しくなれない
- 寝かそうと思ったら また泣いて・・・それがもう繰り返されるとイライラ
ママもパパも人間なので余裕がなくなってくると、イライラすることもありますよね。ただ、この時に注意してほしいのが、カッとなって赤ちゃんを激しく揺さぶってしまうことです。
揺さぶって泣き止むのは「脳に障害を起こしているから」
赤ちゃんに激しく泣かれてイライラして、激しく前後に揺さぶってしまうということがありませんか? これによって一時的に泣き止むこともありますが、それは脳震盪(のうしんとう)など、脳に障害を起こして泣き止んでいるだけで、赤ちゃんの要求を満たされて泣き止んでいるわけではないのです。これを「乳幼児揺さぶられ症候群」といいます。
揺さぶられのメカニズム
揺さぶられることで、赤ちゃんに何が起こっているのか、そのメカニズムを見てみましょう。赤ちゃんを揺さぶるとなぜ危険かというと、まず赤ちゃんの頭は体に比べてとても大きく、特に首が据わっていないので、揺さぶられると首が鞭のようにしなり、回転力によって頭蓋骨と脳が大きくずれてしまいます。
おとなが赤ちゃんを激しく揺さぶると。回転力によって頭蓋骨と脳が大きくずれてしまう。
画像のように赤ちゃんの頭は頭蓋骨の中に脳が浮いている状態です。
急激な揺さぶりによる加速・減速によって、脳が様々な速度で動きます。そうすると脳のま わりの血管が引きちぎられ、硬膜下出血をおこします。
目も同様に網膜が引っ張られて様々な部位で網膜出血を起こします。
さらに脳の神経が引きちぎられます。それは呼吸に関係する神経のある、脳の深いところでおこること もあれば、脳の表面に近いところで起こることもあ ります。すると脳が腫れてしまい、命にかかわる事もあります。
なにより大人は赤ちゃんよりはるかに力が強く、男性であればなおさらです。揺さぶられたときの衝撃 は皆さんにも想像できるのではないでしょうか。
赤ちゃんのからだへの影響
揺さぶられることによって、お子さんに重大な後遺症が残ることは少なくありません。例えば、言語障害、学習障 害、歩行困難、失明、最悪の場合には死に至ることもあります。
泣きへの対処法
それでは赤ちゃんが泣いてしまったときの対処法をご紹介しましょう。(なお、当サイトの「赤ちゃんがずっと泣いてる時のチェックリスト一覧」もぜひ参考にしてくださいね)
1、まず、赤ちゃんが欲しがっていると思うものをいろ いろ確認してみましょう。
- ミルクをあげる
- おむつを替える
- 抱っこをする
- 赤ちゃんが暑がっていないか(寒がっていないか)
- そのほか、思いつくものを確かめてみる
- それでも泣き続けていても問題はありません
2、赤ちゃんがお腹にいたときの状態を思 い出させてあげましょう。
- おくるみでくるむ
- 胎内にいたときの血管の音に近い、「シー」という 音を聞かせる
- ビニールをくしゃくしゃさせた時に出る音を聞かせる
- 掃除機の音を聞かせる
- その他、ドライブに行くなど、心地よい振動で泣き 止むことも
- いろいろ試してみましょう。
3、それでも泣き続けていることも多いでしょう。
でも、問題ありません。その時は、自分がイライラす る前に、赤ちゃんをベビーベッドなど、安全な所に 寝かせて、その場を離れても構いません。
まず、自分がリラックスしましょう。 その場を離れる場所がない、という場合は、廊下でも、トイレでも構いません。 その間、メールをしたり、雑誌を読んだり、音楽を 聴いたり、電話で相談したりするのもいいでしょう。 少ししたら、戻って様子を確認してください。
高熱が出ていたり、心配であれば、医療機関を受診しましょう。※病気の疑いがある場合は、病院 受診するか迷ったら(赤ちゃん、子供、小児科)も参照ください
泣き声が近所迷惑になるのでは?
泣き声が家族やご近所に響いて迷惑と考え、 赤ちゃんの口を思わず塞いでしまうような行為は 絶対に行ってはいけません。 ご近所に迷惑がかかると思っている方は、あらかじめご挨拶しておくのもよい方法ですね。
無理に泣き止ませないように
泣かれてイライラしてもいいわけなんですね。大事 なことは無理に泣き止ませようとしないというこ とだと思います。 最後に、どんなに泣き止まないということがあっても決して激しく揺さぶるということをしてはいけ ません。
ただし、揺らしてはいけないからといって必要以上 に過敏にならないでください。高い高いや、車のチ ャイルドシート、横向きの抱っこであやす程度のゆ さぶりでは揺さぶられ症候群にはなりません。 また、こうした赤ちゃんの泣きの特徴と対処の仕方 について、赤ちゃんの面倒を見てくれる方全ての人 に知ってもらうということが大切です
赤ちゃんが泣きやまない時としてイライラすることもあるでしょう、しかし それには終わりが必ずあります。赤ちゃんの泣きを知り、対処していくことで赤ちゃんの健やかな成長 を見守ってあげたいものです。
泣き止ますのにおすすめのグッズは?
たとえば、こんな商品です
- 包み込むように抱っこする。上の写真のようなおくるみや布でくるんだり、抱きしめたりすると、体内にいたときと同じの状態になり、泣き止むことがあります。
たとえば、こんな商品です
- 心音に近いものを聞かせる。体内で聞いたママの心音に近い音を聞くと安心し、泣き止むことがあります。上の画像商品のような専用のグッズもありますが、換気扇のブーンという音、レジ袋のカシャカシャ音などでも代用できますよ。
たとえば、こんな商品です
- ゆらゆら揺らす。羊水に浮かんでいた時を連想させてあげましょう。お腹にいたころの安心感で、泣き止むことがあります。自動でゆらゆら揺れるベットのロッキングベットもありますが、ママの足のゆりかごでゆっくりゆーらゆーら♪でもOK。
たとえば、こんな商品です
- その他、お腹で聞いた声や音楽を聞かせるのもおすすめです。妊娠中、ママがよく聞いていた音楽やママの声などで安心させてあげましょう。ほっとして泣き止むことがあります。